東日本大震災のあと5Lのガソリンを買うのに30分並んだことや外国人スタッフが帰国した外資系ホテルが営業を休止したことと、都市が今直面している状況は別次元です。夜のクラブ活動が敵視され多くの飲食店が営業できない世界は「モノが買えない社会」というかつて経験したことのない壮大な社会実験をしているようなものです。モノが買えないことの素晴らしい美点は所得格差が解消されることです。お金そのものには価値がありませんから使うあてがなければ格差は意味を失います。同様に世界には有望な投資先が限られ始めていて、超富裕層がさらに富を拡大することも難しくなります。そう考えると暴力的におぞましいほどの格差を広げた中国でウィルスが発生したことには納得がいきます。金で手にする幸せの儚さを世界が知るのであれば一連の騒動には意味があると思います。昔は美味しいものを食べられる人が幸せだと思いましたが、本当は美味しく食べられる人が幸せなのです。運動を増やして食事を減らせば本当の食欲が戻りすぐに健康体になりますが、都市の生活ではその逆が奨励されます。食料から燃料、そしてレジャーまで自前で調達できる自然のなかの暮らしへの憧れが増々膨らみました。