濃厚接触する都市の脆弱さ

昨日は4年前に働いていた古巣のオフィスに行きました。あまり見かけない新型センチュリーが付近をやたらに走っていることが新鮮で、いまや別世界に思えます。働いていた頃は駐車場だった場所に多様な都市機能を融合させた都市再生事業「虎ノ門・麻布台プロジェクト」の工事が進んでいます。事業費5,800億円の巨大開発は東京の景観を変えることでしょう。華やかなレストランやホテル、高層オフィスは働く人の活気にあふれ、時々スーパーカーが行き交う街は昭和の時代に理想とされた未来都市の光景そのものです。しかし封鎖された中国の都市は食料とエネルギーを生み出せない砂上の楼閣です。古代ギリシャやローマがその文明の栄華の頂点で滅亡したのは、都市人口が過密になり不衛生になったことに加え運動不足で美食にふける怠惰な生活により抵抗力を失い、ペストなどの疫病により国民の何分の1が死ぬ大惨事に発展したからです。都会の華やかな生活や利便性に慣れてしまうと生活の基盤を他に移す選択肢など考えられなくなります。しかし濃厚接触による現代の黒死病が中国の都市の脆弱さを示したように、日本も他人事ではないと思います。

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