かんぽ生命保険の不適切販売や総務省時代のポジションを背景に影響力を持ち、行政処分の検討状況を総務省から聞き出していた日本郵政の上級副社長の一連の問題は、周回遅れになっても懲りない旧態依然とした日本のムラ社会の健在ぶりを見るようです。変わらなくてはならないというのは対外的な姿勢だけで、いつまで経っても内輪のなれ合い論理が抜けず、そこには国民や消費者の目線はありません。秩序と調和を重んじ、変化の兆しを察知すれば出る杭を叩く風土からはイノベーションも斬新なアイデアも生まれなくなり社会との接点も閉ざされていきます。保身や忖度にまみれた非生産的な組織に長く身を置くと地位や名声、お金以外のものへの興味を失います。名誉ばかりを重んじ変わろうとしない組織ではお互いが忖度しあうことで双方の立場を守る独特の世界観が作られます。旧来の秩序を信奉するリーダーには確固たるビジョンや戦略がなく、挑戦に向き合うこともしない閉塞感がいずれ組織を劣化させます。イノベーションから遠いところにある組織は生き残りを賭けた切迫感がなく、遠慮や忖度を未だに尊い日本のカルチャーだと信じ込んでいるからです。リーダー自身が組織の外と向き合い変わらない限り大胆な挑戦ができないと思います。