選手自身が動かすチーム

ラグビーワールドカップが世間の耳目を集めるのは4年に1度という希少性によるところが大きいと思います。ショービジネスである点において他のプロスポーツと違いがないのにこれほど多くの人を魅了する理由は、選手生命にとってはまさに一生に一度の大舞台ならではのプレーに対する執念や集中力を感じるからです。甲子園や箱根駅伝が国民的人気を誇るのもオリンピックの理念であるアマチュアリズムによるところが大きいはずです。安倍政権の成長戦略のなかでスポーツ産業は重点分野ですが、過去20年でアメリカのスポーツ産業が3倍に成長したのに対して日本ではむしろ減少しています。相次ぐスポーツ指導者による不祥事など、日本のスポーツ界にはいつも陰影がつきまといます。初めて外国出身選手を主将に任命した平尾誠二元日本代表監督の命日に開催された初めての準々決勝を戦ったのは多国籍チームで、海外出身の選手が日本の国歌を斉唱する姿が印象的でした。指揮官の上意下達が当たり前の日本スポーツ界にあってリーダーシップを共有した選手自身が動かすチームの強さをラグビーが教えてくれたと思います。

Translate »