自然の力を取り込む暮らし

首都圏をはじめ広域の47河川が決壊し、阿武隈川流域でも水害による被害が広がりました。旅館のある阿武隈源流は年間降水量が多く付近には土砂災害危険箇所もありますので、無関心ではいられません。311の津波被害の際は、言い伝えによりかつては住むことを忌避されていた地域での被害も深刻でした。沿岸部と山岳地帯が多く、川が一気に水を運んでしまう災害国日本で自然との共生は大きな問題です。米国で「自然欠乏症候群」が話題になったのは2005年のことですが、ヒポクラテスは2400年前に自然から遠ざかるほど人は病気に近づくと指摘しています。便利さが優先される都市では安楽な生活が送れる反面、五感を集中させる機会が乏しく注意力が散漫になると思います。危険に会う可能性がある自然のなかでは感覚を研ぎ澄ましますが、安全な人工空間である都会では次第に注意力も衰え人は鈍感になります。年々拡大するスマホ依存が無意識の注意ともいうべき感応的集中力を奪う昨今、自然の力を取り込む暮らしとは何かを考える機会にしたいと思います。

Translate »