悲しみと向き合う日本

インドでの研修から帰国した娘を迎えに昨日成田空港に行きました。娘いわく、停電が減り、物乞いが物売りに変わり、女性の社会進出が増え、児童婚がなくなり、貧しい子供の学ぶ機会が増え、環境対応が生活に根付き、2年前と比べて明確な進歩があると言います。翻って日本を見たとき、再開発地域やオリンピック関連施設はこの2年で新しくなったのですが、殺人的なラッシュアワーや渋滞などの交通インフラの脆弱さは相変わらずで、少子高齢化も財政赤字も世帯消費支出も好ましくない方向に着実に向かっています。加えて増税や景気減速が懸念される時代にあって、夢と目標を持ち、緊張感をもって貪欲に生きることは容易くありません。明るく前向きな気持ちで生きるべきと考えることには無理があり、その脆さは歪を蓄積します。平均年齢23歳のインドと49歳の日本では親子ほどの年の差があり、23歳が夢と希望にあふれる春なら、49歳は人生の悲しみと向き合う秋でしょう。日本は無理に自分を鼓舞することなく、人間の本質である悲しみを受け入れ若い頃とは異なる尺度で、知恵をもって生きる時期なのかもしれません。

Translate »