与えられた幸せの虜

キャリア形成について考えるとき、最近頭を離れないのはカルロス・ゴーンの存在です。品がないとされ、日本人の心情としては尊敬の対象ではありませんが、それは島国固有の感覚かもしれません。レバノン移民のブラジル人である彼のアイデンティティは多様性と生き残りをかけた戦いであり、そのエネルギーの行き場が日本社会と軋轢を起こした、もしくは利用されたと見ることもできます。同様に日本人が韓国を理解できないのは、半島国家として大国に翻弄されてきたそのアイデンティティだと思います。他方でゴーンの残した業績が世界から賞賛されるように、彼の性癖である強欲も世界で批判され始めています。答えは人の数だけあるという考えは、こと幸せに関しては成立しないと思います。知的レベルが高く経済的に満たされていても、尽きることのない強欲に支配される限り人は未熟で、与えられた幸せの虜であることには違いがありません。

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