商業スポーツへのカウンターカルチャー

日本海から太平洋まで3つの日本アルプスを自分の足だけで192時間以内に走破する日本最長のトレイルランニングレースTJARで、過去四連覇した望月選手が昨日夕方、静岡市の大浜海岸にゴールしました。トレイルランニングが草の根から始まった創成期のスポーツであるように、このレースも仲間と競うため2002年に創立され、最初の参加者はわずか4名です。名誉も賞金もない全行程415km、累積標高26,662mという絶望的な距離の世界一過酷なレースこそ人生を賭ける価値があると思います。ショービジネスとして産業化されたスポーツには興味がわきません。商業化されたプロスポーツへのカウンターカルチャーとして生まれた2年に一度のこのレースは特別で、この数日間、選手の現在位置を示すGPSトラッキングから目が離せません。レース4日目に全行程の中間点にあたる市野瀬の手前で、前人未到の無補給走破を目指す望月選手と偶然遭遇し直接応援できたことで感動が一層増します。望月選手は例年救助用ロープをザックに入れていますが、関門時間が迫る中、登山道で怪我をした一般登山者の救助を優先させる選手が何人も出たこともこのレースの素晴らしさを物語っています。

Translate »