幸せな古い旅館暮らし

源流の森での暮らしを始めて9ヶ月が過ぎ、今のぼくにとって都会だけで暮らすという選択肢は考えられなくなりました。通勤は無理にしても福島と栃木の県境にある新甲子温泉から東京へ出ることは比較的容易です。東北自動車道に近いスピードで流れる新国道4号線を使えば、フィアットパンダなら片道1,000円ほどの燃料費だけで刺激にあふれる東京に出ることができます。

盛夏の新甲子温泉並みに涼しくなった代官山を歩くと、億ションからは明るい色のベントレーのSUVベンテイガが出てきます。代官山 T-SITEには派手な2台のマクラーレンが置かれ、人と金が集まる世界最大規模の都市圏の面目躍如といったところです。

こうした消費様式は、高いから良いと信じられている資本主義的な価値観であって、先進国で静かなブームを起こし始めた「物欲なき世界」とは真逆の生き方です。今のぼくが物欲の呪縛から完全に自由になったわけではありませんが、代官山の億ションよりは阿武隈源流の古い旅館暮らしの方が幸せだと思えます。

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