幸福を得る場所


天候が崩れた昨日は里にいましたが、山で身体を鍛えるときは充足を感じます。今競技中のTJARのように、少ない荷物でなるべく遠くまで到達する山行には達成感があります。山を歩くことは単なる運動ではなく、自分の能力の限界を押し広げる行為でもあります。歩いた距離、獲得した累積標高は、健康診断の数値より意味があると思うのは、身体能力を現実に実証しているからです。山は現代社会の対極にあります。山の中では資産も肩書きも所有物も人脈も役に立ちません。最後に残るのは脚力、持久力、判断力、経験、精神力という自分自身です。備えあれば患いなしですが、最小限の荷物にこだわるのも、現代社会が所有物の多寡を競うゲームであることへの抵抗です。「まだ自分はできる」的な自己効力感が上がり、「自分らしく生きる」という自己一致が生じやすい山こそ、幸福を得る場所のような気がします。

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