昨今の葬儀は近親者だけで行う家族葬が主流になりつつあります。それでも父の世代は兄弟が多いために、数十年ぶりに再会する従妹が参列してくれて賑やかに送り出すことができました。一方で、自分が社会人になった頃は、週休一日で残業青天井の時代ですから現役で亡くなる社員もいて、毎月のように葬儀に動員されていた気がします。当時の葬儀は儀礼的なもので、お清めと称して飲食をする、ムラ社会の一種のレクリエーションとして機能していたのかもしれません。家族葬のメリットは、社交辞令的な弔問が減ることで、周囲に気兼ねなく落ち着いた雰囲気のなかで送り出すことができることだと思います。少子化時代に入り兄弟の数が減るなか、火葬場では遺族が一人という方も見かけます。家族の在り方が変われば、葬儀の形態も変わり、死との向き合い方も変わるのでしょう。