わが家に滞在する、娘と同い年の留学生を見ていると、スマホを駆使するZ世代が旅のエキスパートであることが分かります。「東京駅に着いた」とLINEが入った後、重いスーツケースを持っているのに最短時間で最寄り駅までやって来ます。大半の日本人が知らない瀬戸内の島の旅館に泊まり、下北沢の地理は地元住民並に把握しています。かつて主流だった、有名観光地を団体で移動する旅行など、この世代には無縁でしょう。6年前に3ヶ月下宿をしていた気安さもありますが、オーストラリアという異なる文化圏から来たのに、受け入れる側としては何の違和感もストレスもなく、日本人の日常に溶け込みます。初めて訪れる場所でもストレスを感じないZ世代が、世界の旅行市場をけん引する時代が始まると、贅沢で充実した旅行の意味は変わり、世界を自由に旅するライフスタイルに合わせた新しい提案が必要になるのでしょう。