「ゆるミニマリスト」や「シンプリスト」といったシンプルライフを送る動きは若い女性を中心に人気です。不安な経済情勢を反映して、節約や生活防衛のサバイバル的要素、日本発の「断捨離」や「こんまりメソッド」といったお片付けブームも加わり、物質主義的な生き方に対する反動は大きなうねりになっています。さらにスピリチュアルな要素が加わると、極限まで「減らす」ことが目的化する脱消費原理主義的な傾向も現れます。この背景には、リンダ・グラットンが近著で主張したように、コロナ禍によってわれわれが、仕事のあり方、生活のあり方を見直す絶好のチャンスを手にしていることがあると思います。生活や仕事における時間と場所の柔軟性が増したことは、フルタイムの教育、フルタイムの仕事、フルタイムの引退という時代遅れの生き方の終焉を意味するのかもしれません。