昨夜は山深い豪雪地帯の奥会津にある湯ノ花温泉に泊まりました。寝苦しい東京から半袖で行くと、秋を通り越して場違いの初冬を感じる気配です。築135年の古民家の囲炉裏で焼くいわなや郷土料理を中心とした品数豊富な食事は、洗練や繊細さはなくても、食べたいと思えるものばかりです。現在の主人は10代目で、6代目は魔物が住むと言われた田代山を開山したと言います。先代の奥さんは102歳の今も元気で毎朝新聞を読むそうです。戸外に出ると小川のせせらぎと虫の音が響き、敷地つながりの共同浴場には近所の人が、ひとっ風呂浴びに入れ代わり立ち代わりやってきます。田舎に来ると時間の流れが変わり、無性に眠くなります。これは現代人が失った人が生きるための本来のリズムを取り戻すからだと思います。息子夫婦は違う仕事に就いており、故郷を懐かしむ日本のオリジナリティに残された時間はそう長くないのかもしれません。