同じなのに別モノ

フィアットの定期点検のために同じパンダを借りました。左ハンドルと右、ディーゼルとガソリン、4WDとFF、並行輸入と正規輸入と違い似て非なる車ですが、最大の違いはマニュアルとオートマのトランスミッションです。あらゆる場面で動きが鈍重なことは、マニュアル原理主義者の最大の批判の的ですが、国道246号線を走りながらFMラジオから流れる軽快な曲を聴いていると、アメリカ西海岸のハイウェイでものんびり流しているようなおおらかな気分になります。先ほどまで悪態をついていた悲劇的な遅さが、体中から力が抜けて行くような心地よい緩さに代わり、同じ車なのにこの魅力は全く別モノだと思います。ヨーロッパの小型車と言えば小気味よく走らせるのが相場だと信じていたのですが、全身から力が抜け全く飛ばす気にならず、こんな世界もあったのだと新鮮な発見をしました。人は狭いメンタルモデルのなかで生きる生き物なのでしょう。

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