欲しいの本質

欲望を煽るのは都会ばかりではありません。山から戻ると荷物を軽量化できる道具や、暖かい寝具、グリップの良い靴を調べ始めます。もっと遠くまで、もっと快適に、もっと早く到達できればもっと色々な体験ができる、と妄想を膨らませます。欲望の解放に疑念を抱かない消費者は、欲しいと必要の境界を曖昧にしたまま、自分のアイデンティティを形成するために過剰消費社会の渦中に身を投じます。欲しいと言う感情が起こると執着が止まらなくなり、快適で楽しい経験の先に幸せがあると信じ込みます。それは行動することで結果が得られるとの信念を持つからです。つまり幸福とは、何かの行動により得られるもので、あそこに旅行をすれば、あの店で食べれば、あの車を買えば幸せになれる、という結果を出して初めて幸せを感じる条件付きの生き方です。この考えの欠陥は、すでに自分が満たされている今を無視することでしょう。

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