大倉喜八郎的贅沢さ

わが家の夏の最大イベントである北アルプス登山から戻りました。とは言え、登山口までは一般道で燃費の良いフィアットでアクセスし、キャンプ地の宿泊料は一人千円から二千円ですので、3泊して食費を含めても一人の出費はせいぜい1万円です。キャンプ道具があることは前提ですが、手付かずの雄大な自然の感動を存分に味わった対価の割にお金はかかりません。かつて、大倉財閥を築いた大倉喜八郎が89歳だった1926年に、南アルプスの自社所有地にある赤石岳(3,121m)に200人を従えた大名登山をした話は有名です。風呂桶をはじめ畳や寝台、シャンパンまで担ぎ上げ、道中では豆腐を作り、往復に使った草鞋は7,000足とされます。詰まる所お金のかかるレジャーとは、大倉喜八郎的な贅沢さを手に入れようとするからかもしれません。昨今の元気な89歳は、赤石岳なら自力で登るでしょうし、山上で家の風呂に憧れるから幸せが長く続くのだと思います。

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