人類史の0.0%以下

非常事態宣言の延長により非常事態が日常になる好ましい面は、浪費の価値観が逆転することです。元々高級な飲食店に行く習慣はありあませんが、日々の一食一食を大切に食べることの重要性を認識させられます。豪華で素晴らしい非日常というものに人はすぐに慣れてしまい、反動で日常が退屈でつまらないものに見えます。贅沢な料理を食べ、高級車を乗り回し、遠くまでレジャーに出かけるような生活が好ましいのは景気浮揚効果だけだと思うのは、自分で生活のハードルを上げるほど日常に不平不満を持つようになるからです。人間は大概の刺激には慣れる特性があるために、生涯に渡って常にドーパミンが出るような刺激を与え続ける生き方は疲れます。生活を節制して消費を我慢するより目の前の人生を謳歌し方が良いと思えるのは健康なときだけです。人生全体の収支バランスを考えるなら、体に異変が現れるまで生活を改めず、症状が快方に向かえば元の生活に戻る愚かさは避けるべきでしょう。人類の歴史がどこから始まるかは諸説ありますが、どこを起点にしてもわれわれが信奉する現代的なライフスタイルは人類史の0.0%以下でしかないのですから。

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