数百年より数百万年

ロックダウン中のイギリスから昨日娘が一時帰国しました。大学の寮でもクラスターが発生し二度感染する人もいるようですが、ヒステリックな日本と違い落ち着いた対応のようです。感染警戒レベルを引き上げた小池都知事は会食時の「5つの小」小人数、小一時間、小声、小皿、小まめ、を提唱します。ミニマルに生きることを旨とする自分としては歓迎ですが、最小限で生活することの心地良さに気づいたのはそう昔のことではありません。以前は大量消費の価値観に染まっていましたが、いくら消費しても満たされない虚しさの正体が分かったのは、人体のホメオスタシスを理解してからです。数百万年の淘汰の波をかいくぐってきた生体恒常性システムは健康と幸せを実現する最良の仕組みであり、これを無視した生活は虚構だと思います。人類が物欲まみれの生活を始めたのはせいぜい数百年のことですが、デフォルトを無視して生活をすれば自ずと病気になり、それでも食べ続ける愚かさが消費社会を支えます。自動車の運転より自分の足で走ることの快適さを感じれば、世界の隅々まで旅行をしたり、流行の商品を有難がる気持ちは薄らいでいきます。物質的繁栄に逆行する禁欲は人体の設計図に自らの肉体を同調させる行為であり、生命力の高揚に他ならないと思います。

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