転換期の伴走者


パセリを迎えた2014年頃は人生観が揺らぐ時期でした。海外投資の失敗や裏切り、金銭への執着に対する自己嫌悪に陥り、精神的に動揺する時期にパセリは偶然やって来ました。2年後会社を辞め、組織という心理的な支えを失い、旅館経営という不確実性も失敗確率も高い世界に飛び込み、甲子高原の厳しい自然環境で暮らす時、いつもパセリがそばにいてくれました。パセリは山を一緒に歩くだけの存在ではなく、人生を再構築した時代の伴走者です。麻薬探知犬として育ったパセリは、人に意識を向けることが習慣化され、この奇跡的な出会いが自分の人生を支えました。街で散歩する犬を見るとパセリと歩いた時間を思い出し、食事の合図だった夕方5時の公園のチャイムを聞くと、指示に従う従順な姿が蘇ります。また犬と暮らしたいと思えないのは、人生の不安な時期に寄り添い、共に歩いてくれたパセリとの時間を整理する必要があるからでしょう。

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