娘の卒業式に出るために妻が渡欧すると、食事のバリエーションが乏しくなります。サラダに納豆、味噌汁、焼き魚といった手間のないものに限定され、世間で言う粗食ですが、味気ないと思うか有難いと思うかは心がけ次第です。一方で昔から日本人が伝統的に食べて来た食事であり、体調は良好です。普段が慎ましい生活であれば何を食べても美味しく、何事にも感動でき感受性が高まると思います。食べ過ぎのグルメより、空腹における粗食の方がより満足度は高い気がします。大衆消費社会におけるあらゆる消費シーンは、優越感と劣等感をあおる不毛なゲームであり、身体感覚は退化しているのかもしれません。サウナにおける調い(トトノイ)も、入り過ぎれば体が順応してしまい調うことがなくなります。最近、人気サウナ施設に行ってもどこも空いているのは、熱狂的なサウナーがこの不都合な真実に気づき、冷静になり始めたからのような気がします。