必然なき消費というゲーム

船旅というのは優雅であると同時に退屈な気もします。海を眺めて悦に入るのは最初だけで、長距離航路ともなれば苦痛になりそうです。船体を巨大化することで人々の気を紛らわせ、閉鎖空間ながら興味を引き続けようと腐心するのは、その本質が退屈だからかもしれません。収益性の観点から船が大型化するのは必然に思えますが、他方でプライベートジェットのようなスーパーヨットは富の象徴です。昨夜那覇クルーズターミナルを出港したLE JACQUES CARTIERは、9,988トンと比較的小型の豪華客船でスーパーヨットをイメージさせます。船尾デッキから海に入りマリンスポーツを楽しむことができ、クルーズ船初の海中を眺める水中ラウンジが設置されます。乗客184名、乗組員110名の優雅なフランスのクルーズ船は、次の消費を求める人々に支持されそうです。しかし、どこまで行っても自身の本音から目を背けた、必然なき消費というゲームのようにも見えます。

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