寒い季節に欠かせないのは湯豆腐ですが、わが家では昆布だしが出た週後半にはそれが鍋料理に変わり、最後はおからを入れて総菜にします。料理を変えながら一週間同じ鍋を使うのはおでんも同じで、具を足しながら煮込み、週の途中からは八丁味噌を入れて味噌おでんに変わり、最後はやはりおからの総菜に変わります。体を温めてくれる鍋料理やおでんは手軽でありながら、日が経つに従い美味しさが熟成されます。鍋料理やおでんは具材を切るだけでできあがり、自炊のハードルは一気に下がります。消費社会におけるヒエラルキーでは、高級店の外食こそが王様で、自炊は節約といった文脈で語られますが、身近な家での日常的な食事に美味しさを感じます。手軽にできて、心と体を温めてくれる鍋料理は、自炊の王様であるだけではなく、ファイトケミカルなどの栄養素を効率的に摂れる健康的で合理的な食事だと思います。