縦走に行くとミニマリストになります。生活道具一式をかついで山に入ることは、移り住むことを前提に生活するアドレスホッパーと同じです。山での我が家となるテントの有無は体への負担と行動距離に影響します。軽量化のために荷物を厳選していくと、普段の生活がいかに不用品にまみれているかが分かります。昭和の時代はモノを増やし、抱え込むことは豊かさの象徴でしたが、今は減らすことが人気です。最小限で暮らすと自分を縛っていたものから自由になり余裕が生まれます。本当に必要なものが見えると、お金や時間の支配からも自由になり、本当にやりたいこと、好きなことに集中できるようになります。現代人は消費によって自分のアイデンティティを定義しますが、皮肉なことに消費を手放すことで初めて素の自分に戻り、好きなことを人生の中心に置くことができるような気がします。