ロジカルな先祖返り

1985年7月に開業した観音崎京急ホテルが今月末で37年の歴史を閉じます。2005年に開業した温浴施設SPASSOとともにリニューアルされ、来年初夏には共立メンテナンスの運営により再開業します。ドーミーインやラビスタ、旅館群を展開する共立リゾートは、「高級大衆」という日本人の本音に近いコンセプトで実需を吸収してきたイメージがあります。経済成長期の70年代的な雰囲気を、よりロジカルに実現した先祖返りが半世紀前と違うのは、日本経済の見通しが明るくないことです。文化という名のまやかしで値札を正当化し、引き際が見えなくなった80年代はもう来ません。微細な差に意味を持たせるアフォーダブル・ラグジュアリーが無駄遣いに見えるのは、われわれが本物だと思うものは脳が処理する電気信号に過ぎず、贅沢をするほど余計な執着だけが増え、人間らしさの本質から遠ざかるような気がするからです。

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