最も簡単に幸せになる方法は道端の草花を活けることだと思います。都会でも広い公園や河原には美しい花が咲きますが、気づかないだけです。無機的な部屋はこれだけで明るくなり生命力をもらえます。花屋さんに行けば美しい花が手に入りますが、おそらく感じる幸福度は変わらないはずです。花であれ食べ物であれ、基本構造は同じでしょう。われわれはいつでも幸せになれるのに、お金で買う幸せだけが唯一の方法だと錯覚させることが市場経済の原動力です。欲望と恐怖は人を操る常套手段ですが、至るところに快楽のある生活では欲望とお金が結託した悪夢から覚めることはありません。貪欲な臓器である脳は常に快感を求め、強い習慣性があるために絶えず増量しないと快感を得られなくなります。大脳新皮質が作りだす幻想に支配される現代人は、貢献や信頼より消費や取引を重視し、常に不足と孤立から逃れられないように見えます。