留学先の英国から帰国し、6泊7日の帰国者隔離施設から戻った娘を迎えに昨日は羽田空港に行きました。窓も開かない11㎡で日に3度の食事にドアを開けることしか許されない不自由な生活にさぞかし辟易していると思いきや、娘も同じ便で帰国した同級生も滞在が気に入っているようでした。アパホテルは全国38ホテル15,463室をコロナ対策で一棟貸ししていますが、11㎡は昔の思い込みを捨てれば十分に快適なのかもしれません。海外に行ってもせいぜい一週間の親とは違い食事に出されたコンビニのおにぎりが美味しく、日本の風景が恋しくなると言います。都会人の心象風景は街の雑踏であり、コンビニの食事がソウルフードなのかもしれません。世界に出かけたいと感じるのは魂とつながることのできる戻るべき故郷があるからで、そこは日々の何気ない質素な暮らしを通して静寂を感じる場所なのだと思います。一方で普段は故郷など意識せずに生活をしていて、希少なものをありがたがりそれが本能的欲求と結びつくことで思考を支配します。美味しい料理や贅沢な暮らしで絶えず誘惑をし、あらゆる欲望を満たす都市で麻痺した脳を回復するには心のなかにある故郷を感じる場所に身を置くことが必要なのでしょう。