事業に読み違いは付き物です。大半の理由は十分調べることなく意思決定をするからですが、なかには全く調べずに失敗したと思しきケースもあります。都市型スーパーセンターという独自の店舗運営をするスーパーバリューの世田谷松原店が近所にあります。開業後すぐに行きましたが買いたいものがなく手ぶらで帰り、昨日も様子を見に再び訪れたのですが何も買いませんでした。開店して10分ほどが過ぎても広い店内に客はお年寄り一人だけです。スーパーバリューの名誉のために書けば魅力がないわけではありませんが、問題は食品スーパーとしてはあり得ないほど悲劇的な立地です。南側を京王線の悪名高き開かずの踏切が遮断し、北側は8車線の甲州街道が住宅地と分断します。半径1km圏内には床面積当り売上日本一のオオゼキ本店や下高井戸の市場、明大前の格安スーパーを始めスーパー各社のひしめく激戦地の住人は、駅からも遠く心理的障壁の高いこの店に行く理由などありません。一見地味な食品スーパーは毎日使う消費者のシビアな本音にさらされる最も過酷な業界だと思います。