満たされているのに虚しいという感情に以前は囚われました。毎年のように海外旅行に行き、ホテルやレストランで食事をして、リタイア後はのんびりと不自由なく暮らすような生活がかつてのロールモデルでした。ステレオタイプの価値観で生きることが虚しいのは終わりなき執着との戦いに明け暮れるからです。死の床で人が後悔するのは自分らしく生きなかったことです。生きている間に世界中を周ったり、やりたいことを全部やることは自分らしく生きることではないと思います。そんな生き方は人生の残り時間に追われる恐怖に襲われます。自分らしく生きるとは自分の使命に忠実に生きることだと思います。使命と言ってもそれほど立派なものである必要はありません。「7つの習慣」の著者スティーブン・リチャーズ・コヴィーが言うように自分の葬儀をイメージすることは有効だと思います。自分は人にどのように記憶されたいか、すなわちどのように人に貢献をしたのかというゴールのイメージこそが重要なはずです。マズローが晩年に悟ったように自己を超越した役割こそが心に平安をもたらし、働いては自分のために使う生活に虚しさが残るのはそのためだと思います。