怠惰な生活への懺悔

トレイルレースに限らずあらゆる運動やスポーツではトレードオフの克服が鍵だと思います。レースになると競争本能がそうさせるのか前に人がいると取りあえず抜こうとし、そのことがスピードアップにつながります。自分のように順位を気にする必要のない人までが早くゴールに着こうとしますが、エネルギー効率を縦軸にスピードを横軸にとるU字曲線を思い出します。スピードと消費エネルギーは比例しますので、前半にスピードを上げてしまうと後半にエネルギーが切れ、このトレードオフは筋肉とスピードの関係や、装備品の重量と体力消耗の関係にも生じます。自分のように78kmを走る筋肉やスタミナもないのに、ほとんど練習もせず20km程度のスピードハイクでレースに出てしまうと全身の痛みとしてその無謀さを戒めます。昨日出たレースには千数百人が参加し、自らの気力と体力の限界に挑む旅が人を集めるのは、安楽な環境では人は成長できないことと関係があるかもしれません。辛いことや不快なことも含めて自らの感情変化を楽しむ昨今の冒険旅行トレンドに似て、今の時代が持つ何らかの願望が人々を引きつけているはずです。自分の内面と向き合うストイックな旅は日頃の怠惰な生活への懺悔と言えるかもしれません。

Translate »