最後の処方箋


同年代の車好きが異口同音に言うのは、今の車はつまらない、欲しい車がないという意見です。同感で何に乗っても感情が沸き立ちません。昨日白馬で乗ったPolaris RANGER XP 1000は違いました。大型特殊車両ながら高速も走れる公道仕様で、その悪路走破力は異次元です。沖縄の米軍に数百台納入された真のプロ仕様で、1,000万のプライスタグを見なければ、欲しい車の最右翼です。エアコンもヒーターもドアさえない5人乗りは日常の脚には向きませんが、無暗に早く、無暗に快適で、その結果機械との関係が無機的になってしまった現代の車の対極にあります。DOHC 並列2気筒999 ccのエンジンは83 PSあり、バイクのような鼓動を伝えながら、ゲレンデの急斜面を結構なスピードで登って行きます。車を停めて写真を撮ろうとすると、カメラの水準器が狂ったかと思うほどの傾斜で、先ほどの速度の異様さが分かります。車不感症に対する最後の処方箋かもしれません。

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