刹那的な都市の快楽

昨日は東京で用事がありました。思えば一年前の今頃はまだ灼熱の東京で働いていました。当時でもこの時期にスーツを着るのは狂気の沙汰だと思っていましたが、いまはこの時期東京にいることそのものが尋常ではないと思います。

しかし、黄昏時の赤坂見附付近を歩いていると、もともと都市の暮らしがそれほど好きではないぼくでも東京はいいな、と思います。しかしその良さはどこか麻薬的な快感です。即物的、刹那的であって、HappyだけどWell‐beingではないのです。それは都市に住む苦痛の代償であって長続きする幸せには思えません。本当の乾きを忘れるためにあてがわれた快楽であって自分の内面を満たすものではないのです。

エアコンも扇風機もいらない新甲子温泉に戻ると外出から帰り手を洗うように、阿武隈源流に森の空気を吸いに行きます。清流を眺めながら佇んでいると余計なものは何も要りません。いま生きていられる、それだけで十分です。

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