
朝のソウルは氷点下10℃まで冷え込み、最高気温も氷点下2℃です。時々暖房の効いた場所に避難しないと歩き続けるのがつらいほどです。ソウルに最後に来たのは2019年でしたが、街全体のデザイン性により磨きがかかったように感じます。商業建築、インテリア、リノベーションの分野において現在のソウルは、東京よりも実験的で表現が大胆だと思います。トレンドの回転速度が圧倒的に速く、見たかった店が閉業しているケースもあり、いわばポップアップ店舗のノリです。ソウルのデザインの聖地であり、ザハ・ハディッドの遺作となった東大門のデザインプラザと言わず、オフィスビルの多くが滑らかなラインを描くのは、市が平凡なビルの建築を認めないからとも言われます。今のソウルが現代人のデザイン性に対する欲望を満たすのは、空間の正統性と土地の文脈を活かしたそのアイデンティティにあるように見えます。