旅館再生再び


旅館再生という言葉には独特の魅力があります。親しまれてきた施設を残すことには社会的な意義があり、文化財的な建造物も存在します。作っては壊す戦後の価値観は、建材がリサイクルされたとしてもサスティナブルではなく、その結果生まれる街並みは醜いものになります。1年前に大江戸温泉物語と湯快リゾートが統合されたように、旅館再生は曲がり角を迎えています。飲食店の居抜き店舗が、内装・造作の手軽な投資で済むのとは違い、旅館再生のネックは建築コストです。一昨日宿泊したサウナイン新潟妙高高原も、廃業施設をリノベーションしたものですが、どこも真新しく快適で、古さを感じることがありません。古民家再生に生きがいを感じるのは、金継ぎのように古いものを修繕して使い続ける文化が、日本人のDNAに刷り込まれた喜びだからかもしれません。既存建物という制約があるからこそ創造性が発揮される気がします。

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