民宿の時代


先日南会津の田代山(1,926m)に登った前日は、この山の開山者の子孫が営む民宿に泊まりました。単一の台地状湿原という世界的にも珍しい山頂に、400種類の高山植物が咲く「山上の尾瀬」は、かつて魔物が棲む山とされ恐れられてきたと言います。明治45年に山頂に弘法大師堂を建立したのはこの家の6代目で、現在の宿の主人は10代目になります。僻地では珍しいことですが、12代目にあたる孫が民宿を引き継ぐと言っているのは、後継者不足に悩む業界にとって明るい話題です。築140年の古民家を使った民宿で郷土料理を味わう体験は、本当の旅を求める欧米インバウンド客にも受けると思います。昨今カプセルホテルで欧米人を見かけるのは、非日常とやらに毒されない、リアルな日本を見たいからのような気がします。その点で、ホストの日常生活が見える民宿の時代が、これから始まるのかもしれません。

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