旅館運営は総合芸術


旅館であれカフェであれ、行った店を自分ならどのように経営するかを考えます。一昨日泊まった川治温泉の川治一柳閣本館は頭の体操をするための好事例でした。高度経済成長期とバブル経済期の特殊な市場環境に適応した大型旅館を人口減少時代に延命させることは、リスクに見合わない危険な賭けに映ります。同じ再生プレイヤーでも大江戸温泉物語のように、プレミアム業態化などの色気を出さず、食欲と低価格というストレートな欲望に直結する商品力で勝負する伊東園方式は、商品力維持の点で難易度が高いと感じます。リピートに至る高い満足度を維持しながら、飽きずに来させ続け、100室超の大箱を通年稼働させることは単純に見えて非凡な才能です。食事の質は高くありませんが、食材高騰の時代に、安い日なら7、8,000円で1泊2食を賄い、温泉などの水道光熱費を吸収して利益を出す運営は総合芸術にも見えます。

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