
自分史上最長の3週間も日本を空けてみると、身体の感覚はカトマンズのままです。そのためか昨日成田空港から直行したのは近所のインド・ネパール料理店です。ネパール航空の成田便で隣の席に乗り合わせた青年のようなスタッフが配膳してくれます。標高5,300m超の生存領域を超えるエベレスト街道は非日常性にふさわしい場所です。われわれの生活圏の半分しか空気がない世界では、体調の維持が難しくなり、呼吸をしなければ死ぬことが現実問題です。睡眠により呼吸が浅くなることを防ぐためにも大量の水を飲みます。多くの旅行のあとに残るのは大量の写真と領収書だけですが、エベレスト街道の記憶をとどめるのは今も続くクンブ咳と脚に残る筋肉の痛みです。そのエクストリームさは4割の参加者が入院などのためにヘリを使ったことが示します。崖から飛び出すルクラの飛行場も、川沿いのカトマンズの火葬場も日常の定義を壊してくれます。