
山で聞かれて悩ましいのが「あと何分ですか?」という質問です。スピードハイクと標準タイムでは倍ほど違いますし、下ってきた時に上りの時間を聞かれても誤差は広がります。YAMAPのような登山アプリが普及したことで聞かれることはなくなりましたが、乗鞍岳に登ったとき、久しぶりに聞かれました。初老の夫婦が三本滝駐車場から登り始めて、帰りはバスで戻ることを想定しているようなので、次のバス停までのおおよその時間を伝えました。聞いてくるのは山に不慣れな人ですから長めに伝えますが、教えてからあの夫の疲労具合ならもっとかかるかもしれないと心配になりました。トレイルはよく整備され、まだ午前中だったのですが、バスの時間も調べていないようなので、万が一バスを逃すようなことがあれば途中で歩けなくならないとも限りません。都会は残暑でも、この時期の山はすでに氷が張る冬であり、季節の境目は遭難への警戒が必要です。