この時期、我が家の食卓には菊芋がのぼります。栽培が容易で戦後の食糧難を救う存在でしたが、水溶性食物繊維のイヌリンや酪酸菌の働きを活発にするフラクトオリゴ糖を含み、天然のインスリンとも呼ばれます。腸内細菌の働きを改善し、アレルギー疾患や新型コロナ対策、美容効果に加え、寿命を左右するテロメアの長さを維持するとされ、健康効果が知られるに従い目にする機会が増えました。感染症対策の鍵は免疫力を高める食生活にあり、その主役は身近な野菜です。抗ウィルス作用がある黒ニンニクもよく食べますが、保温状態の炊飯器で2週間ほど発酵熟成させるだけで簡単に手に入ります。ポリフェノールなどの成分が生ニンニクの数倍含まれ、免疫力向上、抗ガン作用、高血圧、動脈硬化、心臓疾患などの予防効果も期待されます。高価なサプリなど買わずとも、日々の食事で健康維持は可能だと思います。
年: 2023年
身近にあったブルーゾーン
昨日は妻の実家に行き、90歳を超える父と夕食を食べました。この13年ほど身の回りのことを一人で行い、車の運転こそ最近止めましたが体は至って丈夫で、杖など使わず数km離れたスーパーに歩いて買い物に行きます。身近な存在であり、全くいたわる必要を感じさせないので、90歳で元気な人は普通だと思っていますが、世間的には希なケースでしょう。よく酒は飲みますし、以前は喫煙をし、生活は昼夜逆転に近く、一見すると健康的な生活には見えません。一方で魚介類が好きで、庭で野菜を育て、家は急傾斜を登った丘の上にありますので、長寿の人が局所的に集中するエリアを示すブルーゾーンの生活とも言えます。ブルーゾーンとして紹介される世界の5地域に共通するのは、野菜と魚中心の食生活、よく身体を動かし、豊かな人間関係とされ、健康長寿の秘訣は昔から誰もが知ること以上でも以下でもないと思います。
少ない食事で遠くまで
昨日は八ヶ岳南端にある西岳(2,398m)を経て青年小屋まで歩きました。同じ1月2日に登った昨年は、登山口で氷点下12度まで気温が下がりましたが、昨日は氷点下4度ほどです。それでも体が暖まるのは頂上に近づく頃で、心拍が遅いほどスポーツには有利ですが、体がいつまでも冷たいのはデメリットです。心臓の耐用回数はあらゆる動物でおおよそ20億回とも言われ、われわれを生かし続けるために四六時中働く心臓への感謝の念を持つのは運動をしているときです。心臓と血管に報いる最良の方法は、規則的持続的な有酸素運動により機能を良好な状態に保つことです。心臓は筋肉の一種ですから負荷をかければ強くなり、同時に寒い場所での運動はミトコンドリアを効果的に増やし、少ない食事で大量のエネルギーを生みだすことができます。トレッキングの可能性を広げるのは、極力少ない食事で遠くまで行ける身体づくりに尽きると思います。
今年も続くサウナブーム?
年末年始は山に行く以外は専ら読書とWEBで見つけたフィンランドサウナ関連のレポートを読みました。海外との往来が始まり、今年はフィンランドと周辺国のサウナを見に行こうかとも考えたのですが、それには及ばないほどの北欧式サウナに関する情報があふれています。コロナ禍でバーチャル化した海外旅行は本物の旅行を代替し得るものではありませんが、こと視察の類は多少の想像力を働かせれば、あわただしく数か所しか見られないリアルの視察より、広く浅く膨大な資料に目を通した方がメリットは多そうです。どうしても見たい施設がないわけではありませんが、見たからといって人生が変わるわけではありません。サウナ室の吸排気の構造など、良質な最新情報がアップデートされていることを考えると、昨年視察で当地を訪れたビジネス関係者は多く、今年も本格的なサウナ参入の波は続きそうです。
平凡な暮らしに喜びを
皆さま、新年あけましておめでとうございます。30年ほど恒例にしている諏訪大社に初詣をしました。今年ばかりは世界の平和を祈らずにいられません。参拝のあと、神社の背後に鎮座する守屋山(1,650.3m)に登りました。山はいつ登っても緊張から解放され、心と体が浄化され、体調が回復し、心身が喜ぶ場所であり、これ以上の幸せ追求など無用に思えます。快晴の続くこの時期に雪を踏みしめて歩く森のトレイルは、心身一如をもたらし感覚が研ぎ澄まされます。新年の誓いを立てるとすれば、なるべく自然の近くで、なるべく体を動かし、無駄に食べず、無駄に消費せず、平穏な日常に感謝し、平凡で静かな暮らしに繊細な喜びを発見するような一年でありたいと思います。何を食べても美味しく、どこに行っても楽しい感受性こそが人生の満足度を高め、健康で平安な日々を過ごせるのでしょう。