
ネパール航空のゲートにいると、日本人は登山、ネパール人は出稼ぎの人が多く、共通するのは35kg 限度いっぱいの荷物です。原初の旅は生きるための必然であり、身体を動かし生きる術を得ることは本能的な行動です。出稼ぎと観光がGDPの大半を占めるネパールにとって、この飛行機は外貨を運ぶ生命線です。ネパールは生と死を目の当たりにできる場所と言われます。カトマンズの街が生気に溢れるのは、生きるための必然があるからで、ただ何となく流されるように生きる自分としては、その姿が眩しく映ります。カトマンズで一番見たい場所はダルバール広場ではなく、昨年政権を転覆させた暴動で、燃やされてしまったヒルトンホテルです。腐敗まみれの政権幹部の家族の持ち物とされ、その凄まじい熱狂に圧倒されます。美しい近代建築があれほど燃えるのは不思議です。