


代沢のカフェYELLOWに行きました。環境心理学や空間人類学の議論は、デザイン性や世界観、物語、没入感といった作り手の意図が、ノイズとしてネガティブな影響を与える可能性を示していると思います。その点で先日行ったナドヤノカッテは、なぜことさらに昭和30年代に固執するのか、とついつい建築家の意図を探り始めてしまいます。対してYELLOWは3.4mほどの天井高があり、大きなH鋼と重量物を吊るすクレーンのある空間をうまく活用しながら、驚きもないけど退屈もなく、控えめな音量のBGMが心地よく流れます。洗練されたカフェの定石通りに作られているために安心でき、何かに注意を奪われることがありません。印象に残るラテアートの美しさと、巨大な縦長のドアをスタッフが開けてくれる動作が、ドアマン的なホスピタリティを感じ、必ず再来店させるという静かな気迫を感じます。